地域の急性期病院として
三重中央医療センター 院長 下村 誠
三重中央医療センターのホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
病院長の下村 誠です。
当院は、1998年に旧国立津病院と国立療養所清澄病院が統合され、「国立三重中央病院」として新築整備されました。2016年には独立行政法人化に伴い、「国立病院機構 三重中央医療センター」と名称を改め、今日に至っています。
地域に根ざした急性期医療と政策医療の両輪
当センターは、中勢伊賀医療圏における急性期総合病院として、地域の皆さまの健康を支えるとともに、結核・感染症・災害医療といった政策医療の中心的役割も担っています。
地域医療支援病院として、がん・糖尿病・呼吸器・消化器・循環器・脳神経など、多岐にわたる専門領域の患者さまを、地域の医療機関から多数ご紹介いただいております。
周産期母子医療の中核として
当院は、三重県総合周産期母子医療センターに指定されており、24時間体制で母体・新生児搬送を受け入れています。
母体胎児集中治療室(MFICU)および新生児集中治療室(NICU)を完備し、ハイリスク妊娠や低体重出生児への高度な医療を提供しています。
高度ながん診療と救急医療への対応
当院は、三重県指定のがん診療準拠点病院として、肺がん・消化器がん・泌尿器科・婦人科のがん治療において、津市では三重大学医学部附属病院に次ぐ実績を誇ります。
外来化学療法室も拡張移転し、2025年度には内視鏡手術支援ロボットの導入も予定しており、より質の高い医療の提供を目指しています。
また、津市の二次輪番病院として、脳卒中や急性心筋梗塞などの三次救急にも対応。年間約6,000台、津市内の救急搬送の約38%に相当する救急車を受け入れ、津市の救急医療の要としての役割を果たしています。
感染症・災害対応の拠点として
当院は第2種感染症指定医療機関として、平時の結核治療に加え、新型コロナウイルス感染症のパンデミック下では、県内最多の入院患者を受け入れてきました。
また、国との協定に基づき第1種協定医療機関として、新型インフルエンザなど新興感染症発生時には最大29床の病床を確保する体制を整えています。
さらに、三重県の災害拠点病院として、南海トラフ地震等の大規模災害時には、津波被害を受けにくい立地を活かし、県南部からの患者受け入れを担う重要な役割も担っています。2024年の能登半島地震では、当院からDMATを派遣し、現地での医療支援活動を行いました。
医療人材の育成と働きやすい職場づくり
医療人材の確保は、少子化が進む中で最重要課題といえます。当院は基幹型臨床研修病院として、卒後臨床研修評価機構(JCEP)の認定を受け、初期研修医の数も年々増加し、現在は18名が研修に励んでいます。
また、併設する三重中央看護学校では、看護師の養成にも注力。
「女性が働きやすい医療機関」として県からの認定も受け、男女を問わず、若い医療者が生きがいを持って働ける職場づくりを目指しています。今後も、「働きたい」「働き続けたい」と思ってもらえる医療機関であり続けられるよう努力を重ねてまいります。
三重中央医療センターは、今後も地域とともに歩み、真に信頼される医療機関を目指してまいります。引き続きのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
(2025年4月)