専門分野で活躍する看護師たち

認定看護師

当院では、特定分野において高度・専門的知識と技術、実践力をもつ認定看護師等が、より一層の看護の質の向上をめざして活動しています。他の分野の認定看護師や、教育専任看護師、退院調整看護師等も続々誕生予定です。
リスクマネージャー(医療安全管理係長)

医療安全管理は、患者様に安全で安心な医療を提供できることを目的に、全ての職種と関わりながら幅広く、組織横断的に活動しています。医療事故の対策(リスクマネジメント)だけでなく、間違いが発生しない環境作り(セイフティマネジメント)を目指しながら、各部署の医療安全推進担当者と連携を取り、問題点の分析・ 対策の立案や現場のラウンドを行っています。

新生児集中ケア認定看護師

新生児集中ケア認定看護師は、出生・入院直後の急性期にある新生児を対象に、たくさんの可能性を秘めた新生児の生命と成長発達を助けるケアを提供しています。そして、突然の出来事に不安を抱いているご両親には、早期に親子・家族関係を築けるように寄り添います。新生児は言葉では思いを伝えることは出来ませんが、その言葉にならない言葉に耳を傾け、サインを見逃さず、ひとりひとりに向かい合い、新生児と家族の擁護者として、より良いケアとは何かを考え実践し評価を行っています。また、スタッフからも新生児や家族へのケアの相談を受け、共に看護の質の向上に努めています。

感染管理認定看護師

感染管理は、医療関連感染(病院感染)を低減するために組織横断的かつ継続的な改善活動を行うことを目的としています。当センターには、ICT(感染制御チーム)や各病棟のリンクナースを中心とした院内感染対策組織があり、感染症の発生ならびに蔓延防止に向けて取り組んでいます。施設内で診療を受ける患者さんやそのご家族、及び医療従事者など施設に関連するすべての人々を感染の危険性から守るため努力しています。

がん看護専門看護師・がん性疼痛看護認定看護師

がんと診断を受けた患者さまは、身体のつらさ、こころのつらさ、治療のつらさ、生活する中でのつらさなど、多種多様なつらさを経験されます。そのつらさを少しでも和らげる方法を一緒に考え、その人らしさを大切に生活ができるよう支援することを心がけています。
 普段は、そのつらさを和らげるために、主治医・病棟看護師、また緩和ケアチームの多職種の医療スタッフと連携をして、患者さまが快適な療養生活を送れるようにサポートさせていただきます。また、がん相談支援センターの看護師として、患者さま・ご家族からの相談にも直接対応し、入院中に限らずご自宅での生活も支援をさせていただいております。多くの患者さまが退院後に入院中には感じなかった疑問や不安、普段の生活での困った点が見えてきます。そういった時に看護師の視点からがんを持ちながら出来る限り普通の生活に近づくために、問題点を解決できるよう相談対応をしております。

糖尿病看護認定看護師

現在、我が国の20歳以上の4.7人に一人は糖尿病の可能性があると言われています。
糖尿病は発生予防、進展阻止が重要です。糖尿病認定看護師は合併症を予防し、よりよい生活、よりよい人生が送っていただけますよう、その人の持てる力を引き出し療養生活の支援をさせていただいています。
 現在当院では、糖尿病外来に通院中の患者様に、医師・看護師のチームでフットケア外来や糖尿病看護外来を行っています。
日頃の療養での困りごとを一緒に考え、解決できるようにお手伝いさせていただきます。

治験看護師
SoCRA認定CCRP 日本臨床薬理学会認定治験コーディネーター

国から薬として承認を受けるために行う臨床試験のことを治験といいます。治験コーデネーター(CRC)は専門的立場で治験責任医師をサポートする治験協力者のことで、その役割は治験全体が適正に、円滑に実施されるようにコーディネートすることにあります。具体的には、治験担当医師をはじめ看護部・薬剤科・検査科・医事課など院内での多くの部門と連携を取りながら、全体を調整していきます。看護師の立場で患者さんが安心して治験に参加できるように、色々な面でケアを行い、患者さんにとって一番身近な存在となれるようにがんばっています。

皮膚・排泄ケア認定看護師

スキンケアを基本として、褥瘡(床ずれ)の発生を起こさないことを目標に、褥瘡対策チームでの院内回診、褥瘡処置の検討や予防対策を実施しています。また、褥瘡以外にも創傷ケア、排泄ケアに関する実践、指導を行っています。看護師以外の医療従事者からのコンサルトもあり、連携して職種横断的に活動しています。
さらに、人工肛門を造設された方を対象に、退院後などの継続的な援助を行うことを目的としてストーマ外来を開設しています。退院後の患者さまが、日常生活をより快適に過ごされるようにお手伝いさせていただきます。

地域医療連携係長

「退院調整活動」とは、退院後も自立した自分らしい生活を送れるように行政・医療・社会福祉施設等、他職種の方々とタイアップしながら諸サービスの活用を支援していく活動を指します。

医療相談室では、関連機関と情報交換を行いながら、療養の場所が変わっても患者さまが良質なケアを継続して受けられるよう調整活動を実践しています。主治医をはじめ医療スタッフと協力しながら、患者さまが少しでも安心して住みなれた地域で生活することができるよう支援していきたいと思っています。

がん薬物療法看護認定看護師

薬(抗がん薬)を使って行うがん治療を「がん薬物療法」と言います。医療の進歩に伴い、新しい抗がん薬は次々と開発され、治療は複雑化しています。近年では、遺伝子変異などのがんの特徴に合わせて一人一人に適した治療を行う「個別化治療」が始まりました。がん薬物療法看護認定看護師は、がん薬物療法に伴う副作用のケアだけでなく、「どの治療を選択するのか」、「治療を受けるか、受けないのか」など、患者さんとそのご家族が治療方針を選択する支援をさせていただきます。がん治療に関しての疑問や質問のある方は、ぜひご相談ください。また、外来では、がん看護相談外来を開設しています。患者さんやご家族からお話を聞かせていただき、お悩みに応じた解決策を一緒に考えます。予約制になりますので、ご希望の方は、主治医もしくは外来看護師までお知らせください。

救急看護認定看護師

救急看護は人・時・場所を選ばず突然の病気や事故、さらには予期せぬ災害などあらゆる場面において迅速な判断と機敏な行動が求められ、確実な救命技術で救命にあたる必要があります。それと共にショッキングなエピソードで危機状況にある患者や家族の不安や苦痛を和らげるといった役割も担っています。 また、患者に質の高い救命技術が提供できるよう、自分自身が日々努力していくのは勿論のこと、救急の現場であるからこそ、患者や家族の「思い」や「願い」に寄り添って思いやりある看護が行える人材の育成を目指します。 当院は輪番制2次救急医療機関ですが、脳卒中と循環器のホットライン体制が整備されています。地域の皆様が安心して、安全な急性期救急医療を受けられるよう努めていきたいと思っています。

摂食・嚥下障害看護認定看護師

「口から食べる」ということは、生きていくために栄養をとるというほかに、おいしいものを食べることへの喜びや、人とのつながりを持つなどの生活の楽しみでもあります。しかし、一方で食べることに何らかの支障をきたしている方は、食べることで窒息や誤嚥のリスクも存在します。私は、摂食・嚥下障害看護認定看護師として、患者さんの“食べたい”という願いに応えられるよう、専門知識・技術をもってサポートしています。NSTチームの一員として院内回診・栄養サポートを行いながら、患者さんの「おいしい」という喜びを支えて、「もう一度、口から食べる」を目標に頑張ります。

緩和ケア認定看護師

 がんの患者様や終末期の患者様だけではなく、疾患により患者様が抱える痛みやだるさ、息苦しさなど様々な体のつらさや気持ちのつらさ、生活面でのつらさなどをなるべく早い段階から和らげることを目標としています。また、患者様の生活の質を支え、最期までその人らしい毎日を送ることができるように患者様やご家族の意思決定支援や症状の緩和ができるように緩和ケアチームと協力してサポートさせていただきます。
 緩和ケアの対象は患者様と同様につらさを抱えているご家族も含まれます。病棟看護師と共に患者様やご家族の希望を確認した上で、望んだ場所で安楽と平穏、尊厳を保って過ごせるように配慮させていただきます。そして、病棟看護師との橋渡しの役目を果たし、多職種と連携することでそれぞれの職種が持つ専門性を発揮できるよう取り組みたいと思います。さらに、患者様やご家族の希望や苦しみに焦点を当て、傍に寄り添い、相談に対応させていただくとともに、温もりのある最善のケアを提供できるよう努めさせていただきます。

慢性心不全看護認定看護師

 我が国は高齢化の一途を辿っており、それに伴い心不全を患う患者様は増えています。心不全は良くなったり、悪くなったりを繰り返す病気であり、生活習慣とも密接なつながりがあります。慢性心不全看護認定看護師として、患者様やご家族とともに心不全の再発予防を目指して、生活の調整をしたり、必要な情報を提供したりしていきます。
 当院では心臓リハビリテーションチームが活躍しており、医師や看護師、薬剤師や栄養管理士、理学療法士など様々な職種のスタッフが協働して患者様のケアに励んでいます。看護師は患者様の一番身近な存在として患者様やご家族の思いに寄り添い、その人らしい生活を送れるよう支援していきます。

認知症看護認定看護師

 高齢者が入院すると体調や環境の変化をきっかけに一時的な混乱状態(せん妄)になったり、認知症の症状が悪化したりすることがあります。そのため、入院して治療を受けた高齢者が「病気は良くなったけど、もとの生活場所へ帰れなくなり、身体機能や認知機能が低下してしまった」ということも多いです。
 そこで、私は認知症看護認定看護師として病気を抱えて入院となった高齢者が身体機能や認知機能を維持し、治療後には入院前の生活に戻れるように考えて活動しています。また、当院には認知症ケアサポートチームがあり、医師や薬剤師、医療ソーシャルワーカー、看護師などの多職種で認知症やせん妄の高齢者に関わっています。いつ、どんな病気で入院しても「自分らしく」生きていけるようにサポートしていきたいと考えています。もし、何かお困りのことやご相談があればお気軽にお問い合わせください。

教育担当師長

看護部の理念に基づき、専門職業人として豊かな感性を持ち、知識・技術・態度をたかめていけるよう、教育計画に則り集合教育、機会教育を実施しています。職場ではお互いを認め合い、支え合いながら皆で成長できるように学習を進めています。新人看護師から中堅、ベテラン看護師まで自己成長に向けたサポート体制のある当院で、ぜひ一緒に看護をしましょう。

院内散歩